【作り方解説】ミンティアケースカバーを革で作ってみた

革細工

ミンティアケース

今回は、ミンティアのケースカバーを革で作成してみました。

図面の無料公開と作成方法を載せますのでよかったらみてください。

ちなみに、今回はカービング(彫刻のようなもの)を施していますが、作成上必要なものではないので参考程度にみてください。

必要なもの

革細工道具

 

必要な物は以下の記事にまとめています。まだ、道具を持っていない方は参考にしてみてください。

【入門編】革細工!レザークラフト!に必要なもの13選!

 

型紙用紙

 

図面を公開していますので、それを印刷するための紙を用意してください。

なるべく硬い紙がよいので家庭用の印刷機で使用できる光沢紙などをお勧めします。

 

ミンティア

 

型をとるために必要なので、用意しておきましょう。

種類はなんでもいいです。

図面・型紙

↑の画像クリックして、印刷してください。その際は印刷オプションの「拡大/縮小」の項目を「実際のサイズ」に設定して印刷してください。

 

作り方

型紙作成

まずは、図面を印刷しましょう。

先ほども述べたように、印刷オプションの「拡大/縮小」の項目を「実際のサイズ」に設定して印刷してください。そうでないと、縮尺がすこし変わってしまいます。

型紙は線の通り、カッターでカットしてください。

 

カッターは↓のデザインカッターがお勧めです。切り込み部分がよく見えるので、カットしやすいです。

革の裁断

次は型紙どおりに、革を裁断していきます。

ミンティアの背面側の革を裁断する際は、型紙の表裏を反対にして作成してください。

カットしたものが↓です。なんとなくミンティアケースと合わせてイメージをつけましょう。

ミンティアケース カバー

なお、これくらいのサイズの革の裁断であれば、「別タチ」を活用した方がいいでしょう。

別タチを垂直に押し付けるだけで正確な直線に裁断することができ、かつ断面も綺麗に切れるため、別タチは持っていた方がいいと思います。

革の接着

カットした革を接着剤を用いて3辺で張り合わせます。

接着剤はサイビノールを使います。

ちなみに、接着面はドレッサーで削っておくと接着剤の効果が高まります。

革細工 接着

貼り合わせたらしっかり圧着しましょう。

革細工 接着

縫合のアウトラインをひく

僕は「ねじ捻り」を用いてアウトラインを罫書きます。

ねじを捻って、先端の間隔を3mmの幅にしています。

革細工 ねじ捻り

縫合しない箇所には線を引かないようにしましょう。

革細工 ねじ捻り

 

穴あけ

アウトラインに従って、菱目打ちを用いて穴を開けていきます。

いきなり、穴を開けてしまったら失敗してしまう可能性があるため、菱目打ちを押し当てて穴を開ける位置を定めましょう。

革細工 穴あけ

位置を定めたら均等な力で穴をあけていきましょう。

革細工 穴あけ

縫合

次に、開けた穴に対してナイロン糸を通していきます。順次糸を通して、末端は糸の抜け防止のために火であぶってコブを形成させます。(写真は黒糸になってますが、イメージと違ったので後で別の色の糸に変えました)

革細工 縫合

ウェットフォーミング

次に「ウェットフォーミング」という技法を施します。

ウェットフォーミングとは、「ウェット=水」で濡らして「フォーミング=形」を作ることです。

革は特性上、濡れた状態から乾燥させるとそのままの形を保つ作用が働きます。

これを活かしてミンティアケースにフィットする形を作ります。

ちなみに、なにもせずにミンティアを入れこむとこんな↓感じになります。

ミンティア カバー

ミンティア カバー

ミンティア カバー

まぁこれはこれでいいのかもしれませんが、僕はフィットしてる感じが好きなのでウェットフォーミングを施します。

↓のように全体をムラなく濡らします。

ウェットフォーミング

革にミンティアのシールがついたら嫌なので、シールをはがしました。

ウェットフォーミング

↓がミンティアを入れて、コバ磨きを用いて形成させたものです。

ウェットフォーミング

なんとなくこっちの方がよくないですか?(笑)

あとは、この形をキープしたまま乾燥させます。

しっかり乾燥させるために、ミンティアケースは出しておきましょう。この際、形を崩さないようにだしましょう。

ウェットフォーミング

自然乾燥させたら↓のようになります。

ウェットフォーミング

ウェットフォーミング

バネホック取付け

バネホック取付け箇所は図面に記載しています。

ですが、バネホックの挿入側をオス、受け側をメスとしたら、オスしか図面に記載していません。

なぜかというと、メスの位置は作品の形が立体化したときに決めたほうが自分好みの位置に合わせられるからです。

↓の写真だとわかりにくいですが、バネホック(オス)の位置にちいさな穴を開けています。

革細工 バネホック

図面と革を重ねた状態で千枚通しを刺して貫通させましょう。そうすることでオスとメスの位置がぴったり合います。

革細工 千枚通し

バネホック取付の写真を撮るのを忘れていたのですが、↓のようになれば大丈夫です。

革細工 バネホック

ちなみにバネホックの取り付けは専用の道具が必要です。

↓の商品を買っておけばいいのですが、バネホックのサイズごとに打ち具のサイズの変わるため購入の際は注意してください。

仕上げ

最後は合わせた革のコバの段差をなくすために切って削って、トコノールを塗布するだけです。

この処理で各段に完成度が上がります。

切りはカッターもしくは別タチ

削りはNTドレッサー

トコノール塗布は綿棒とコバ磨き

目で見て、指で触って段差がなくなればオッケーです。

革細工 仕上げ

僕の場合、コバをオシャレに見せたかったため茶色く塗装してみました。

↓は茶色の仕上げ剤を使用しました。

コバ磨き

完成

以上で完成になります。

ミンティアケース

ミンティアの取り出し口が若干ズレていますが、図面は修正済みですので安心してください。

ミンティアケース

ミンティアケース

革細工 

ミンティア愛好家の方は是非作ってみてください!