フュアーハンドランタンの取っ手を革でアレンジしたらかっこよすぎた

アウトドア, 革細工

フュアーハンド ランタン

 

今回は、100年以上の歴史を誇るドイツ製ランタン「フュアーハンドランタン」の取っ手カバーを作成してみました。非常に簡単で30分程で作成できたので是非作ってみてください。

ちなみにこの取っ手は正式には「ベイルハンドル」と呼ぶみたいですが、取っ手のほうが馴染みがいいのでブログタイトルは取っ手とさせていただきました。

図面を無料公開し、作り方を説明しますので、興味がある方は参考にしてみてください。(図面といっても、ただの長方形なんですが、、、寸法だけでも参考にしてみてください)

 

図面

ランタン 取っ手 カバー

ランタン 取っ手 図面

かなり簡易的な図面なので印刷する必要はないと思いますが、もし印刷して使用される場合は印刷オプションの「拡大/縮小」の項目を実際のサイズに設定して印刷してください。

印刷用紙は硬い紙がお勧めです。

準備物

仕上がりが綺麗になるために必要最低限のものを載せておきます。

革 (厚さ 1㎜)

革の厚さは1㎜くらいが作成しやすいと思います。フィット感もちょうどいいです。

カッター

切れればなんでもいいですが、カッターの刃の角度が鋭角で扱いやすい↓の商品がお勧めです。

カッティングマット

これもなんでもいいですが、僕は↓を使用しています。構造的に刃こぼれしにくいマットみたいです。

 

ゴム板

菱目打ち 4㎜

木槌

定規

カットの際に使います。定規が削れないように鉄芯がついた定規があるのでこれ↓をお勧めします。

糸(手縫い用)

革用の手縫い糸で好きな色を準備してください。

ドレッサー

コバの断面を整えるために使用します。↓が扱いやすくお勧めです。

ヘリ落とし

ヘリの角を落として仕上がりがソフトになります。

コバ磨き

コバを磨くための道具です。コバの厚みに合わせて凹凸を使い分けてください。

仕上げ剤

トコノールがお勧めです。水分と仕上げ剤が配合されたものです。

コバに塗布し、毛羽立ちを抑えます。

 

作成方法

 

作成のおおまかな流れは以下の通りです。

 

1 型紙・革の裁断

2 穴あけ

3 革を濡らす

4 縫合

5 仕上げ

 

今回のポイントは、工程3の革を濡らす作業です。この作業はいわゆる「ウェット・フォーミング」という技法で、革が濡れた状態から乾いたときに乾く前の形状を記憶する性質を活かした技法です。取っ手部分は曲線を描いているので、この作業をおこなってフィットさせることが肝心です。

型紙・革の裁断

革 裁断

革 裁断

裁断は120㎜×20㎜の長方形に切ればオッケーです。

簡単な形状なので型紙はなくてもいいと思います。

穴あけ

ねじ捻り

まずはガイドラインをねじ捻りで引きます。3㎜くらいの幅で引きましょう。

革 ガイドライン

こんな感じです。次はこのラインに沿って菱目打ちで穴を開けていきます。

穴あけ 革細工

革細工 穴あけ

ここまでできたら次の工程に進みます。

 

革を濡らす

これは先にも述べたように、「ウェット・フォーミング」という技法です。

ササっと蛇口の流水で洗って、タオルで表面の水気を取るだけでいいです。ムラなく濡らしましょう。

ウェット・フォーミング

 

縫合

革が乾く前に糸で縫合していきます。

革細工 縫合

糸の長さは48㎝くらいで足ります。

縫合 革細工

このように端から縫っていきます。

縫合 革細工

中間付近になったら左右の長さを調整したうえで中間の曲線部分を縫い合わせていきましょう。

 

革細工 縫合

ここまで出来たら仕上げの前に革を形状にフィットさせるように指で圧着させ形を馴染ませましょう。

ウェット・フォーミング

この曲線部分はボールペンの先で圧着させました。

あとは乾くのを待つだけです。

仕上げ

革細工 仕上げ

まずはコバが不揃いのため、カッターでおおまかに揃えましょう。

革細工 ドレッサー

次に細かい凹凸はドレッサーで解消していきます。

ヘリ落とし

凹凸がなくなったらコバのヘリをヘリ落としで削っていきます。

トコノール

最後にコバにトコノールを塗布して

コバ磨き

コバ磨きで擦っていきましょう。

 

コバ

コバの境目が分からなくなるくらいが目安です。

 

完成

フュアーハンドランタン 取っ手

フュアーハンドランタン

少し手を加えるだけで高級感、特別感が増しました。